住む?
発行者のSINYA OONOです。
今日は、
家のことを話していきたいと思います。
住宅というと、
住まい、
暮らしの中心の場となるとても大切な場所。
家族や家庭の生活の舞台となる重要度の高いものです。
誰しもが、
何かしら、
どこかしらの住まいを必要とし、
そこに快適性や安らぎ、休息そして楽しみをそこで得ます。
今回は、
先日もお伝えしたような住宅の言葉に注目した執筆中の本から、
部分的にお伝えしていこうかと思います。
辞書的な本なので、
「キーワード」を中心にして展開しますので、
お楽しみに!
これらの項目を学ぶことで、
どんな経済的な旨み、受益要素(ベネフィット)が具体的にあるだろうか、
少し数え上げてみましょう。
1)住まいをよく知ることで、自分たちの暮らしの質が上がり、生産性が増す。
(より稼げるようになる)
2)住まいをよく知ることで、住宅を買ったり、売ったりする大きな買い物をする能力がつく。
(大きな買い物をするときに節約したり、良いものを手にしたり、安く買ったりできる。)
3)住まいをリノベーションしたり、
不動産ビジネスをするときのスキルにも築ける。
4)住まいの周辺に関係することから社会を知ったり、
人生を考えることで自分の気づき力が上がり、
他の人から頼られたり尊敬されたりするようになる。
1)の生産性への向上は、家のことを好きになったり、
暮らしむきをよくするアイデアを
たくさんが考えることができるようになるということも関係しています。
つまり、住宅に関するキーワードをたくさん知り、
理解すればするほど生活の楽しみ方のレベルが増すということです。
これは人生におけるどの分野でもそうだと思いますが、
新しい芸術の分野や科学知識の分野に明るくなるとその分の仕事が増えたり、
その仕事をしている人たちと繋がりやすくなったりするということがありますね。
なので、もしあなたが自分で家を持っておられるにせよ、自分の家をこれから持たれるにせよ、
その領域の知識を増やし、
自分の領域を快適にする方法をさらに掴むことで人生はアップ(上昇、向上)することでしょう。
2)については、経済的な買い物としてみた場合です。
実際に家を決めるときに、自分で持っている知識レベルが高ければ高いほど、
購入を優位に進めたり、
自分たちにとって一番いい案件を選ぶ目利きになることもできることでしょう。
場合によっては、
家を何度も買ったりするチャンスもある方もいるかもしれません。
そんな方には、住宅の総合的な要素を知っていればいるほど、
その後の売買にとって有利な知識を身につけていることにもなります。
これが二つ目の受益要素(ベネフィット)ですね。
三つ目は、二つ目と同じことを言ってはいますが、
自分たちの家だけでなく、
業として行っていくときには、
よりプロフェッショナルに、
その物件を見ていく必要があります。
プロたちにとっても、
改めてこのあと本で取り扱われているようなキーワードの要素を
どのように自分たちの企業でまたはこれからの企業として取り組んでいくか、
ヒントになればと思います。
四つ目は、社会的な要素です。今までなんとなく住んでいた地域や家も改めて
知識や理解が深まるとさらに調べたり、
自分でできる領域が広がったり、
家族から頼られるだけでなく、
身近な人のアドバイスもできるようになったりすると思います。
以上のような点からしても、
この身近なテーマである住宅に多角的なキーワードで、
理解を深めていく意義はあるのかな〜と思ったりしています。
そもそも論でも考えてみましょう。
よく衣食住と言われます。
ただ、それも実は、こんな風に解釈できるかなと思うです。
食→衣→住
これは、ある順で並べようとしたもので、
ある順とは、時間が念頭に置かれたものです。
つまり、それは、頻度という時間。
そして、消費されるサイクルとしての時間という長短における順番となっています。
どういうことか、
「食」の頻度と食の賞味期限というか、
消費期限はこの中で一番短く、
「衣」の頻度と消費期限は、
一般的に「食」より長く、
そして、
「住」の頻度と消費期限が一番長くなっている。
そのようにいうことができます。
時間的なサイクルが短い「食」は、
スーパーから、
田舎の物産店、
デパ地下やコンビニなどでも、
やはり一番細かい毎日の要素として、
大切にされています。
「衣」も、「食」よりは長いサイクルで考えられています。
ときに、一夏、一冬しか着ないものもあるかもしれませんが、
何十年と着れるようなものもあります。
そこには、
ファッション性もあり、
時間的なサイクルにおいては、
超短期的な「食」に対し、
「衣」は中期から長期、
「住」は長期ベースといってよいかと思います。
もちろん、「食」にもビンテージ・ワインなど家よりも古いワインもあったりは、しますが、
ある意味では例外的。
時間軸においてまず扱いが違うものの生活における重要度という意味では、
バランス力が大事だと思います。
もちろんそのバランスも個々の選択によりけりだとは思いますが、
そんな中で、
自分たちの衣食住の生活をイメージし、
PDCAサイクルをこなしていく。
暮らしむきを自分たちにあったものに、
常に改善したり、
分析したりしていく。
そうした総合的な生活力のベースとして、
家という器を考えていく。
先ほどのベネフィットを集約して、
どんなことを考えるのというと、
こんなようなことになるかと思います。
つまり、
毎日高級な食材ばかり食べて、
ボロボロの服を着て、
ボロボロの家に住むとか、
安いものばかり食べて、
高級服に身を包み、
ボロボロの家に住むとか、
安いものばかり食べて、
ボロボロの服を着て、
超高級住宅に住むとか、
オフ・バランスだと思われるような例をあげました。
おそらく、これはさすがに極端だと思うかもしれませんが、
今ある収入をいかに生かして豊かな暮らしを作るのか、
そのバランス力は、
それぞれが生活をイメージしたり、
想像する能力と関係している気がします。
積極的に田舎に住んで、
中古の家に住み、
生活費を抑える人。
主夫になり、
奥さんのビジネス・キャリアを
支えつつ自分のキャリアのタイミングを探す人。
など、
色々な生き方としての暮らしのイメージがそれぞれ描けるものだと思います。
そして、それこそが、
NHKの朝と昼に放映されていた連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でも背景になっていた
「暮らしの手帖」などの目指していた戦後の暮らしという、
何か尊厳めいた追求する延長線にあったものなのかなと思います。
ある意味、日本はその後ずっと恵まれ続けてきている。
アジアやその他の世界を見るとまだまだ、
衣食住に事欠く人々もいるわけだが、
それぞれの生活の幸福を追求することは、
この地球が幸福の追求を認めている星である以上、
全ての人に自分たちの環境の改善をする義務と責任も教えてくれるものでもある。
ちょっとまたスケールが、
アウトしてしまった。
さて、今回の本の元になった建築辞典だが、
総収集語数は、
35000語。
その語を眺め、これはと思うものを選ぶ作業からスタートした。
そしてそのページ数は、2000ページ。
ある意味、行脚。
なかなかの登山をしているような気分。
ただそこの裾野は広く、
山もなかなか高いなというのが、印象。
辞書を読むなんていうのは、
ある意味変人かもしれないけれど、
実は、
これには、
作戦もあり、
さらには、意外と面白いアプローチだと言える理由もあったりします。
それには、目的としては、
その1:建築の業界のワードを改めて洗う
その2:GoogleのSEOを意識する
実は、
そんなことが今後効いてくる…
かなという意図もあったりします。
それゆえの裾野を改めてみるという感じですね。
富士山もトップを見ること、
白く雪をかぶっている富士を見るという見方とその広く広がる裾野を見るという二つの観点があったりします。
つまり、これはある意味マーケティング的な観点にも言えますし、
人のピラミッドを見るような観点にも言えますが、
裾野を見える人は、
実はビジネスにとっては大切ではないかなという気づきでもあります。
トップは
プレイヤーであれば、
目立つ人でもあるし、
顧客であれば、
今すぐ客。
おいしいところではあるが、
そんなにたくさんはないところ。
むしろ激少というエリア。
裾野は
プレイヤーなら、
ビギナーレベル、
顧客なら、
もしかすると見込み客にもならない潜在顧客。
ただこのエリア(裾野)からトップまでを一貫で見れれば、
ざっと全てを抑えたことになる。
業界研究や色々な顧客研究等があり得ますが、
どこの研究やレポートなのかはよく理解しておく必要があるし、
マーケティングを組むにしても、
どの段からどの段に取り組むかなど、
選択的に見て選択的に取り組むことが大切だということに気づかれると思います。
改めて、その辞書ツールで裾野の広さを見ていったわけですが、
辞書っていうのは、
実は、
改めて
物凄い重要ツールであることもお伝えしておきたいと思います。
つまり、
言葉がツールであることを認識している人であれば、
「辞書を最近見ていないな〜」
というのは、
「ヤバイよ〜」
という危険信号だとも。
特に、
ある意味、極端な言い方にもなるが、
新聞やニュース、SNSや人との直接のやりとりなど、
毎日
コミュニケーション戦争の戦場に僕らは立っている。
打たれっぱなしだとやはり、
頭が少しイかれてくるのではないか、
そんな気がする。
自分の言葉の弾丸を日々磨き、
放つ。
そうしないと言葉の銃弾の嵐に、
打たれ死んでしまうのではないか。
そんなことも想像することができる。
もし自分らしさを失っているので、
あれば、
自分の言葉を取り戻す必要があるのではないか。
そんなことを感じている。
その一つの策として、
その銃弾を仕込むのが、
辞書であり、
本だからだ。
少し、
大げさな言い方にはなったけれど、
これが現代のある意味、
言葉と映像とニュースやいわゆる友達情報が溢れている社会の現実でもあるのではないかと思う。
そして、
今回の住宅向けのテーマは、
私の中の弾丸の充填作業をいわば、
書き出したようなものであり、
それは、
ある意味、
今後の
不動産、
介護、
生活ビジネス
など
敷衍性を持った布石としては十分すぎるものだとも思っている。
やはりそう意味でも生活の暮らしとしての中心性を考えても、
最初に目指すテーマは、
「住宅」なのであった。
建築家という職能から見ても、
様々な建築家の最初の仕事は、
しばしば住宅である。
そんなことで、
住宅近辺のキーワードを拾っている。
そんなところである。
ある程度、ワードを行き巡ったことで
自分なりのカテゴリーが出てきた。
そのカテゴリーをご紹介しよう。
1)住宅のコンセプト
2)住宅の什器
3)住宅の土地
4)住宅の庭
5)住宅のある地域
6)住宅の設備
7)住宅のお金にまつわること
8)住宅の仕事をする人たち
などが挙げられる。
一番にまず自分が大切にしたいところは、
住宅の理想像というか、
せっかく自分の住まいを自分で建てるという
大きな買い物をするのだから、
よいものにして欲しいという想いがやはりある。
それゆえに、
コンセプトだったり、
理解しておくと自分にとっての満足のいく住宅を長く楽しめるということができる。
そして、
よいコンセプトを形にできた住宅には、
一般的な家と違い、
ある意味、
付加価値がつくと言える。
仮に中古物件になったとしても、
借主や買主がつく可能性が高くなる。
これは、
本でも取り上げるが、
キーワードとしては、
「アイデンティティー」
というものになる。
自己同一性などと訳されることもあるが、
自分の個性をその個性たらしめているもの。
というような人格論からさらに発展して、
その人や家族の好み、特技、生活の嗜好性、未来に築きたい姿など、
個人の「アイデンティティー」
さらには、
家族の「アイデンティティー」
と言えるようなものを
見つける作業でもあるのである。
なので、家を作るという作業をただ単に建物を作るという作業と割り切るのではなく、
自分や自分たちの「アイデンティティー」と向き合い、
そして、
それを表現する場をいかに
形や色、空間、素材として表現するかと考えてほしい
そんなメッセージが、
たった一つのキーワードから出てくるのである。
「アイデンティティー」
もちろん、なぜか日本の住宅は百花繚乱。
地域性の中に埋没しない、
独特のなんでもありの家づくりをしているところも多い。
ヨーロッパなどは、
そういう意味での「アイデンティティー」は実はなく、
街としての「アイデンティティー」を大事にしていて、
インテリアや装飾の中に「アイデンティティー」を見出しているところもある。
雑多な住宅文化に感じるところもあるが、
地域の「アイデンティティー」まで考えて、
魅力溢れる家づくりができるか、
どこまで、
できるかは、
建築家、ビルダー、設計士
そして施主の想い、
その取捨選択で決まってしまうことが多いのかもしれないと思う。
そういう意味で、
今回は、
施主向けの本を書いてみることにした。
ただ、キーワードは、プロも学生も
場合によってはいつも考えているかもしれないし、
場合によってはこれから考えるによいキーワードになっているかもしれないと思う。
そんなことで、
今しばらく完成をお待ちいただければと思います。
ではまた次回!
//////////編集後記////////////
今回は、本のレビューみたいな感じになってしまいましたが、
暮らしを考えるということはやはり大切なことかなと思います。
金利も安く、
今家を建てておこうという人が多いのかもしれませんが、
消費税の増税があったりとか、
松下幸之助さんではないですが、
所得税すらなかった時代が嘘のようです。
そして、これから所得税をとるから
という話をお茶屋で富豪たちをおもてなしするなんていう
当時のエピソードが残っていたのもなんとも。
税という形で、
お金がどんどん必要なのか、
それとも、
違うサイクルを生み出せば、
それはそれで循環として回っていくのか、
時代は変わっても、
そこまで、生活に必要なものが変わるわけではない。
どこかに漏れはないかなとチェックするのが、
国家を家で見立てた時の、
家計簿チェックかと思います。
ということでうまいことまとまりました。
明日は、
家計簿のつけ方で、
富豪になり方が大きく変わるという面白いテーマを取り上げたいと思います。
今までの記事中でも、
具体的な実行という意味では、
一番具体的なものになるかもしれませんね。
それではまた次回!
SINYA OONO
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