久しぶりにNBAをみました。どれくらいぶりかというと5年くらいは間が空いているかもしれない。
今NBAを最も支配的に君臨しているのは、もしかするとレブロン・ジェームズかもしれないが、その彼や時のフラッシュこと、ドウェイン・ウェイドを日本の世界選手権で来日したのを思い出す。それは、2006年9月1日のことだった。
チケットは、2試合分で一つのチケットになっていた。通常一番盛り上がるのは、決勝と第3位決定戦と思うかもしれないが、力の拮抗具合によっては、準決勝が一番面白いゲームになりやすいと思いその準決勝の2試合を見ることができた。
チームは、アルゼンチン対スペインとアメリカ対ギリシャであった。僕の予想は当たり、両試合とも手に汗握る試合となった。バスケ好きの友達を3人連れて行ったが、彼らもラッキーな日本の観客の一部となった。
第一ゲームは、アメリカ対ギリシャもちろん、アメリカ代表には以下のスーパー・プレイヤーが含まれていた。印象に残っているのは、レブロンのダンク、テニスボールをスマッシュしているかのようなパワフルで、スピードのあるダンク。ウェイドのターンステップのドライブは、めちゃ速い。
No. | 名前 | ポジション | 年齢 | 所属 | 出場試合/先発 | 平均得点 |
---|---|---|---|---|---|---|
15 | カーメロ・アンソニー | フォワード | 22 | デンバー・ナゲッツ | 9/8 | 19.9 |
9 | ドウェイン・ウェイド | ガード | 24 | マイアミ・ヒート | 8/1 | 19.3 |
6 | レブロン・ジェームズ | フォワード | 21 | クリーブランド・キャバリアーズ | 9/9 | 13.9 |
14 | エルトン・ブランド | フォワード | 27 | ロサンゼルス・クリッパーズ | 9/4 | 8.9 |
12 | ドワイト・ハワード | フォワード/センター | 20 | オーランド・マジック | 9/5 | 7.3 |
4 | ジョー・ジョンソン | ガード/フォワード | 25 | アトランタ・ホークス | 9/2 | 7.3 |
10 | クリス・ポール | ガード | 22 | ニューオーリンズ・ホーネッツ | 9/6 | 7.0 |
11 | クリス・ボッシュ | フォワード | 22 | トロント・ラプターズ | 8/0 | 6.8 |
5 | カーク・ハインリック | ガード | 25 | シカゴ・ブルズ | 9/3 | 6.0 |
13 | ブラッド・ミラー | センター | 30 | サクラメント・キングス | 4/0 | 5.3 |
8 | シェーン・バティエ | フォワード | 27 | ヒューストン・ロケッツ | 9/5 | 5.0 |
7 | アントワン・ジェイミソン | フォワード | 30 | ワシントン・ウィザーズ | 7/2 | 3.6 |
リストを見て改めて、思い返してみるとカーメロは、バランスに優れ、チームのバランスを取りながら、高い得点能力を発揮したのが、思い出される。あとは、クリス・ポール。自転車を漕いでいるとも言われる、高いドリブルでバックコートから、フロントコートへと駆け上がるスピードは明らかにチームの攻撃能力をスピードだけでなく、エナジーの面でもアップさせている、そんな要素を感じた。
それとこれは、なんとなく感じたのだが、レブロンとウェイド、ボッシュがそのあとヒートでビック3を形成することになるのだが、この試合でその原型をいくつか見たような気がしている。
しかし、それらの逸材達の能力を見せられつつも、試合に勝ったのは、ギリシャ!
95−105だった。
やはりギリシャを見ていくと、チームバスケだった。フロントコートもバックコートもお互いの特徴を生かしていて、見ていていい形の得点が本当に多かった。さいたまスーパーアリーナには、ミーハー的な日本のファンも多く、NBAのスーパースターの華のあるプレーばかりに沸いているオーディエンス(観客)には、まだまだバスケ文化を知らないな〜と少しばかり思いながらも、ギリシャチームの完成度の高さには密かに感心していたものである。
ギリシャチームで日本人オーディエンス(観客)が沸いていたことで覚えているのが、すごく体格のいいフロントコートのギリシャ選手がいて、背はそこまで高くはないのだけれどベイビー・シャックとも言いたくなるような体格のいい選手がいたのだ。彼がインサイドで、プレーして得点したり、ダンクしたり!?するとすごく沸いていたのを覚えている。
一度、シアトル・スーパーソニックス対LAクリッパーズの開幕戦が日本で開かれた時も観戦できたのだが、その時は、スーパーソニックスのラシャード・ルイスが日本の観客の心を捉え、50点のキャリア・ハイ!?当時?!を記録する試合となった。個人的には、歴代でもベスト・シューターに名を連ねるであろうレイ・アレンの欠場は残念であったが…
まだ、観客としてチームを見たり、試合の流れを観客が作るというような第11人目のプレイヤーとしての観客になることはできていないが、それは、もう13年も前のこと。
今やこのあと言及するウォリーアーズ等の新しい時代に新たな世代が新しいバスケットボールを作っているのだろう。
でもなぜ、観客としての熟成を掲げているかというと、それが選手の育成にもなるからということがある。選手が悪いプレーをすれば、どんなスーパースターでもブーイングを受ける。おそらく日本の当時の観客からすれば、NBAのスーパースターを見ただけで満足していて、彼らの本当のいいプレーを見ることに楽しみや満足を感じるという風には見えなかった。ましてやチームプレーとしての技術の完成度のギリシャやゲームの面白さを促す、選手を乗せるような観客のうねり。なかったとは言わないが熟成が楽しみだなと思ったのを覚えている。
ギリシャのポストプレーとガードのコンボは、その試合だけを見れば、正直、ストックトンとマローンのピック・アンド・ロールを3人からめてやっているようなそんな完成度と効果性を誇っているように見えた。そして、個人のアメリカが負けた。日本のバスケファンにとってみては、とてもいい勉強になっただろうなと思った。
そして、2試合目、スペインは、パウ・ガソル。アルゼンチンは、マヌ・ジノビリ。当然NBAでもエース級の二人に注目が集まるのだが、実際には、彼らはエースではなく、ロール・プレイヤーとしてNBAで存在感を示している。しかし、僕らが見たのは、完全にエースとしてのパウ・ガソルとマヌ・ジノビリだった。
ロール・プレイヤーでもエースでもチームを張れるというのは、ナショナル・ゲームだからこそこう色々比較できる機会であり、選手としての華が改めて見ることができるという面で、ナショナル・ゲームの面白さがある。
分析的に見てみると、あの中国の巨人、ヤオミンはこの選手権で得点王になっているし、ダーク・ノビツキー(ドイツ)、カルロス・アローヨ(プエルトリコ)なども活躍している。やはりアメリカに、逸材が多いことは事実であるものの、特徴のあるインターナショナル・プレイヤーがNBAを大いに盛り上げていて彼らがナショナルのエースとしてバスケをするところ見るのも面白いものである。
一点差をでのスペインの勝利は、パウ・ガソルの負傷やロースコアゲームでもあったため、強い印象はなかったが、スペインの情熱がアルゼンチンの情熱をわずかに上回ったということだろう。
マヌ・ジノビリのドライブは、スルスルスルとはいってくるあのユーロステップが見られたし、スペインは、パウの兄弟、マーク・ガソル!?のインサイドの頑張りが印象的だった。アルゼンチンには、ジノビリの同じくらいの身体能力と得点能力の光る選手がいたが…スペインとアルゼンチンのファン。母国から、はるばる飛行機で飛んできた熱いファンが何より印象に残った。試合後、歌ったり、大きな声を出したり、しばらく盛り上がっていた。やはり、6人目のプレイヤーの存在は大きいのだ。
(11人目のプレイヤーとは、ゲームを面白くしたい、ゲームを面白く見たい人のビューポイント:視点、6人目のプレイヤーとは、片方のチームを勝たせたい、勝ってほしいと思いながら、見る観客のビューポイント:視点のこと。バスケットボールは5人対5人のゲームである。選手交代は、ゲームが止まった時に、入れ替えが可能である。)
さて、書き始めたら、時が2006年に飛んでしまった。時を2019年に戻そう。
その前に、自分がNBAをどう見ていたかを触れておこう。
恐らく見始めたのは、1998年くらいではないかと思う。なんせ、あのTHE LAST SHOTこと、マイケル・ジョーダンの優勝シュートを生で見ていたから、それは覚えている。シーズン全部をフォローしていたのは、レイカーズ3連覇のあたりから2008年の10年くらいかもしれない。そのあとの10年は6年くらいあまり見なくなり、この4年は、優勝チームすら今年に入って知ったほどだ。ちょっと離れていたわけである。
1998年 | ユタ・ジャズ | 2-4 | シカゴ・ブルズ -6- | マイケル・ジョーダン -6- |
1999年 | サンアントニオ・スパーズ | 4-1 | ニューヨーク・ニックス | ティム・ダンカン |
2000年 | ロサンゼルス・レイカーズ -12- | 4-2 | インディアナ・ペイサーズ | シャキール・オニール |
2001年 | ロサンゼルス・レイカーズ -13- | 4-1 | フィラデルフィア・セブンティシクサーズ | シャキール・オニール -2- |
2002年 | ロサンゼルス・レイカーズ -14- | 4-0 | ニュージャージー・ネッツ | シャキール・オニール -3- |
2003年 | サンアントニオ・スパーズ -2- | 4-2 | ニュージャージー・ネッツ | ティム・ダンカン -2- |
2004年 | ロサンゼルス・レイカーズ | 1-4 | デトロイト・ピストンズ -3- | チャンシー・ビラップス |
2005年 | サンアントニオ・スパーズ -3- | 4-3 | デトロイト・ピストンズ | ティム・ダンカン -3- |
2006年 | ダラス・マーベリックス | 2-4 | マイアミ・ヒート | ドウェイン・ウェイド |
2007年 | サンアントニオ・スパーズ -4- | 4-0 | クリーブランド・キャバリアーズ | トニー・パーカー |
2008年 | ロサンゼルス・レイカーズ | 2-4 | ボストン・セルティックス -17- | ポール・ピアース |
2009年 | ロサンゼルス・レイカーズ -15- | 4-1 | オーランド・マジック | コービー・ブライアント |
2010年 | ロサンゼルス・レイカーズ -16- | 4-3 | ボストン・セルティックス | コービー・ブライアント -2- |
2011年 | ダラス・マーベリックス | 4-2 | マイアミ・ヒート | ダーク・ノヴィツキー |
2012年 | オクラホマシティ・サンダー | 1-4 | マイアミ・ヒート -2- | レブロン・ジェームズ |
2013年 | サンアントニオ・スパーズ | 3-4 | マイアミ・ヒート -3- | レブロン・ジェームズ -2- |
2014年 | サンアントニオ・スパーズ -5- | 4-1 | マイアミ・ヒート | カワイ・レナード |
2015年 | ゴールデンステート・ウォリアーズ -4- | 4-2 | クリーブランド・キャバリアーズ | アンドレ・イグダーラ |
2016年 | ゴールデンステート・ウォーリアーズ | 3-4 | クリーブランド・キャバリアーズ | レブロン・ジェームズ -3- |
2017年 | ゴールデンステート・ウォリアーズ -5- | 4-1 | クリーブランド・キャバリアーズ | ケビン・デュラント |
2018年 | ゴールデンステート・ウォリアーズ -6- | 4-0 | クリーブランド・キャバリアーズ | ケビン・デュラント -2- |
まだ若かったコビーとシャックのありえない止められない状態やシャック・アタック、キングスやポートランドとの激闘を思い出す。そして、リック・フォックス(ハリウッド俳優並みのイケメン)やブライアン・ショー、ロバート・オーリーなどの劇的な演者たちによるなんともいけないチーム・ケミストリーは懐かしい。
振り返りながら見ていくと、やはり個の力とチームの力、この二つを見ていくだけで、楽しめる。
ジョーダンは圧倒的な勝負強さと負けん気、そしてその身体能力と執着力があったが、ロドマンやピッペンなど、ダーティ役のエネルギッシュなチーム個がケミストリーをなしていたわけである。(ちなみに、ケミストリーとは“化学反応”のことで、異なる異種の逸材が一緒にプレーすることで生み出されるチームとしての雰囲気やプレーそのもののことを指す。)そして、その化学反応を引き起こしていた科学者ことZENマスターとも言われる監督フィル・ジャクソンの名前をあげるのは自然のことである。ジョーダンをして、彼の指揮下でなくては、プレーできないと言わせたことから、ラスト・ダンスになったのは有名な話かもしれない。それぐらいスーパー・スターといえど、勝つためには、自分のプレーする環境にこだわるものであるという教訓もある。(だからこそ勝てるとも言えるね)
次にあげるのは、サンアントニオ・スパーズ。最初の優勝は、デビッド・ロビンソン率いるチームに、ツイン・タワーとして君臨するティム・ダンカンが加入することで、スパーズが新しい時代に入った時の出来事だ。若くて華やかなプレーをするプレーヤーがとても多いのも事実だが、ティム・ダンカンのそれは、Mr. Fundamental(ミスター基礎基本)とも呼ばれる基礎基本に忠実なプレースタイル。そして、それは、士官上がりのグレッグ・ポポヴィッチ監督のチーム作りともあっていたのかもしれない。この21年で5回優勝したことを考えるとチーム作りの基本が秩序や規律に依存するところの大切さを考えざるを得ない。
同じWestern Confference(NBAは、WesternとEastern(西と東)にわけてチームを半分にわけており、それらの西と東のリーグの中での試合がそれ以外のチームとの対戦よりも多い。そして、その総合順位に基づいて、トーナメント形式で勝ち上がり、西の勝者と東の勝者がNBAの優勝をかけてNBAファイナルを戦う)の雄、レイカーズが同じ回数優勝している。2009年、2010年の優勝はコービーと前述のパウ・ガソルの軸としての優勝であるが、時代性におけるインパクトは、やはり3ピート。振り返ってみると、個々をまとめるフィル・ジャクソンの化学はここでも有効であったことを伺えわせる。
レイカーズとスパーズの5回5回の優勝回数は、個々とチームのあり方をまだ問ういい証明的な数字となっている。
デトロイト・ピストンズの優勝は、スパーズのそれと少し似ていて、レイカーズには有効だったが、スパーズには、劣ったのかもしれない。でも、ディフェンスを見ていて面白い選手、Ben Wallece(身長はそこまで高くないがセンター)、Mr. Big Shotことチャンシー・ビラップスなど、仮にもスーパースターとはいえない、バッド・ボーイズというより、デリジェント・ボーイズは、なんとなく応援したくなるチームであることは間違いなかった。(バッド・ボーイズは、それ以前のピストンズの選手のラフ・プレー(時に反則技)も厭わないプレーぶりを表現したニックネーム、デリジェント・ボーイズはそれをもじって、デリジェント(勤勉)であるとした肯定的な評価。)
そして、これも前述のウェイド、マイアミ・ヒートのフランチャイズ・プレイヤー(同一チームで、[ほぼ]現役を過ごしたような選手)。彼が出てきたときは、とにかくドライブしてダンクをする。早い、パワフルということで、ジョーダンの若き日のプレーぶり(フェーダー・ウェイ・シュートを覚える前)が個人的には、すごく重なっていた。
(フェーダー・ウェイ・シュートとは、ディフェンスである選手から、ゴールに対してシュートをする際に、ブロックされることを避けるために、後ろに飛んだり、体を傾けながら打つシュート、ジョーダンのそれは彼のプレーの代名詞、ある意味で、ドイツ出身のダーク・ノビツキーのそれも特筆すべきフェーダー・ウェイ・シュートである。)
なぜ、レイカーズの2連覇の後味が少し悪いかというと、コビーとシャックが喧嘩別れしたからと言われているところだろう。そのあとこのウェイドと組んで、優勝したマイアミ・ヒートだが、レイカーズ王朝がもう少し続いた可能性もあるので、少しその部分で影が落ちるのである。
ボストン・セルティックスのポール・ピアース、レイ・アレン、ケビン・ガーネットのBIG3は、優勝を果たした。優勝に向けて、プレイヤーがチームを変えるというのは、チームにとっては、どうかと思う論調もある中で、晩年のオール・スター軍団が、デリジェント・ボーイズ(ピストンズ)負けたわけだが、ある意味もっと早くにチームを変えるべきとのリーグ全体の動きが形成された出来事でもあったかもしれない。
ケビン・ガーネットにしてみれば、高卒のNBAプレーヤーとしての道を切り開いたところもあるし、(レブロン・ジェームズ等がそれに続く。)そういう意味では、コートでないところのプレイヤー・オプションでも切り開くことのできる可能性をさりげなく示したのかもしれない。”Anything is Possible” なんだって可能なんだ!不可能なんてないんだ!ってね。
さて、マブスだけど、特筆すべきは、ジェイソン・キッドかな。チームを作るという意味で、監督がPGに入っているようなプレイヤーだったから、コート・ビジョンとか試合コントロールなどがすごく参考になると思うのだけど、そういう意味で、チーム力かな。マイケル・フィンリーやスティーブ・ナッシュとダーク・ノビツキー時代のオフェンス力も凄まじかったと思うけど、それで優勝できずに、キッドがコントロールをとって優勝できたというのが大きいかな。彼のコントロール能力は、並み居るUSAの代表のスーパースター軍団でも発揮されていたようで、バスケットIQという新たな側面でバスケを見ることができることをオススメするのにふさわしい選手だね。
そして、お待ちかね。みんな大好き!?なのかな?(笑)レブロン・ジェームズ。今年はまた、レイカーズに行くという面白い選択をしているけど、まずフランチャイズ・プレーヤーという概念を壊してしまったスーパー・スターになっちゃったよね。ヒートに行くのは、世界選手権のところでも書いたけど、息の合うプレイヤーとプレーして優勝できることをまずは証明できたと言えそうだ。(それは、書いたように、セルティックスのBIG3がどことなく下書きになっている。)
でも、レイカーズに行くという選択の方から、見ると打倒ウォリアーズをウェスタン・カンファレンスでやるというリーグ的には面白く盛り上がることであるのが、わかると思うよ。レブロンは、新しい時代のスーパー・スターとして、なかなか考えていると思う。だから、時代が変われば、生き方、道も変わるということだよね。
その間、キャブスでも優勝しているね。キャブスでは、「約束」:地元に優勝をもたらすということのために頑張ったと言えそうだね。カイル・アービンやケビン・ラブとのBIG3などもあるけど、何か人の約束を果たそうとする姿勢には、やはり心を動かされるよね。そう意味で、MVPで「母こそがMVP」とスピーチして泣いていたケビン・デュラントをはじめ、感動世代って感じがするな〜。
そして、お待ちかねのウォーリアーズ時代の登場ですが、レブロンにしても、ステフォン・カリーにしても、優勝までには時間がかかります。この成熟、チーム・ケミストリーを作ること。
日本人のファンも比較的小柄なカリーのことがかなり大好きでしょうね。こういう選手は日本で人気になります。そして、ブルズ時代の勝利数(72勝)を73勝と上回ったことからも最強伝説も書き換えられつつあります。そして動画を見てもわかりますが、ファンから経営陣のケミストリーがチームを作る際にも生かされていたことがわかり、そう意味でも新しい経営時代を迎えたような気がします。
ケビン・デュラントは、スーパー・スターではありますが、彼はサンダーの選手として頭角を現したため、どんなに活躍しても MVPこそとれど、精神的(チームスピリット)の中心でないというところが面白いところです。もちろん、中心選手なのですが…(笑)
ウォリーアーズの台頭によりバスケットボールのトレンド自体にも変化がおとづれています。
リリースの速さという意味でも、歴代のシューターの中でも、レジー・ミラー、トレイシー・マグレディー、レイ・アレンなどのを除いてそこまで、クイック・リリースをするのは、比較的稀な選手の特徴といった感じでしたが、カリーの影響もあるせいか、今の若手の選手は、かなりのクイック・リリースが一般的になってきているようにも感じます。
そして、センターっぽい選手がいない。コンバートをし続ける全員がフォワードのような動きをする。そんなチームの形態が、シャックやハワードなどビッグセンタータイプ以外徐々にオール・フォワード化の波がきていましたが、そのしっかりした一つの形がウォリーアーズで示された気がしています。
チーム構成という意味で、オール・フォワード化の波は、バスケ全体のリズムをだらっとさせることが多く、キッドのようなコントロールバスケやセンターにボールを置いてから始めるようなハーフ・コートバスケからするとちょっとというコアなファンもいるかなとは思っていましたが…
時代の流れの中で、一つの到達点に到達したのは、とても良いことですね。そして、ウォリアーズのバスケは、オフェンスの連動性が、ミラクル感のあったレイカーズ時代の個々が出ていたケミストリーと同等くらいのケミストリーを自然に出すことができているような良いケミストリーを感じます。
アスレティック能力の高いプレイヤーの台頭もありますが、バスケの面白さは多様性であり、特徴性でもあります。それが個々とチームとで両方見られる。ケミストリーの調和、不調和がある。そこがやはり見どころですね。
個人的には、NBA史20年余を独断と偏見で振り返ってみました。楽しんでもらえたら、嬉しいです。
コメントを残す